外交における善意と口約束

韓国がいわゆる「慰安婦問題」で謝罪と賠償を要求している。

この半年ほど現代史に興味を持ち、自分なりに調べて以前より色々と見えてきた。

日本の外交が下手な理由の一つは、
「相手国の国民性が日本のそれとあまり違わないはず」
との前提で交渉をしてしまうことのようだ。

善意を示せば相手国も善意で応えてくれるだろう・・・

それが大きな間違いだ。

もちろん中にはそのような国もある。
台湾、ブータン、インドネシアなど、親日的な国々とは
善意と信頼で良好な関係が築かれている。

一方、善意や思いやりを「弱さ」と見なして舐めてくる国が、確かにある。

かつて
「日本が(あることを)認めてさえくれたら、この問題は収まる。
今後再び、問題として蒸し返すことはしないから。」

と頼まれて、口約束を信じて、善意で
事実と確認できないことを事実と認めてしまった。

結果としては、まんまと騙されたってことだ。

その上、数年後には相手国だけでなく
他の国々や国連にまで、事実ではないのに事実として非難されることになった。

国民性の違いは、いくつかの文献を読み、現実に起こっている事柄を観察するだけで分かるはず。
外務官僚や政治家にその程度のことが出来ないはずはないと思うのだが。

勿論、どの国にも良識と謙虚さと思いやりに満ちた素晴らしい人はいる。
しかしだからといってその国を動かしている人達も素晴らしいとはならない。

そこを一緒くたにしては、外交では日本に不利なことにしかならないと思う。

楽観的な思いこみや口約束は、絶対に止めて貰いたい。
そして善意の通じない国には、決して善意をみせてはいけない。
舐められて、騙されて、窮地に追い込まれるのが関の山だ。

大阪の地下鉄

大阪市の橋下新市長が、市営地下鉄の完全民営化を指示したとのニュースを目にした。

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市営地下鉄を完全民営化=橋下新市長が指示―大阪  時事通信 12月6日(火)20時21分配信

 大阪市の橋下徹新市長は6日、同市市営地下鉄の完全民営化を指示したことを明らかにした。
 幹部との意見交換のため訪れた同市役所で記者団に語った。
 地下鉄民営化は、橋下氏が市長選マニフェスト(政策綱領)に掲げた目玉施策の一つ。
 同市と大阪府が二重行政解消に向けて27日に設置する「府市統合本部」で本格的に議論する予定で、
 その前に庁内で議論すべき課題を整理する。 
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実は大学時代のサークルの先輩が大阪市交通局にいる。
ややこしいことに巻き込まれるのでは、と心配になった。

おそらくは親方日の丸的な経営で大赤字の地下鉄を民営化して、市財政の健全化を図るのだろう。
何といっても橋下さんの「目玉施策の一つ」だというのだから、そうに違いない。

ところが調べてみて、びっくりした。

赤字どころか、黒字だそうだ。
しかも2005年から黒字の連続で、遂に累積していた赤字を2010年に解消したというのだ。

ウィキによると:
2009年度は約289億円の黒字を確保した。
大阪市営地下鉄は、2005年度に44年ぶりに実質的な黒字決算となって以来、毎年黒字経営が続いており、
累積欠損金も残り約52億円となっていたが
2011年6月10日に公表された2010年度の大阪市交通局の決算見通し(速報版)によると、
累積欠損金は一掃され、約186億円の余剰金が計上された。
なお全国9都市にある公営地下鉄のうち、黒字化したのは当地下鉄が初である。
    中略
2010年8月に大阪市は、市営地下鉄の運営部門を上下分離方式により民営化させる政策を打ち出した。
線路などの設備は市が保有するが、列車の運行に関する部門は新たに設立する新会社が担う。
詳細は「民営化計画」の項目を参照のこと。


なあんだ~~
儲かっているんじゃないか~~
安心した。

先輩、いい仕事してるんだ(笑)!

でも、よくよく考えたら、少し腹が立ってきた。

ほぼ出来上がっていることを「私がこれからやります!!」
と目玉施策の一つとして掲げる橋下さん。
簡単に実施できて、それを自分の手柄だというのだろうが、
そういうやりかたって、事情をよく知らない一般市民をだましていることにならないのかな?
(少なくとも私はだまされかけた。)

それに儲かっているなら大阪市の収入になっているわけで
完全民営化とは運営部門だけではなく施設もひっくるめて民間に移すのだろう。
大阪市の財産を処分するということなら、本当によいことなのかどうか・・・?

何でもかんでもスリム化すればいいってもんじゃないないだろう。

儲かっている部門でしっかり儲け、バス路線など必要だが赤字の部門を助けて維持するのが
公共交通行政のあるべき姿だと私は思う。