オバマ政権の対中姿勢

6月7日、「オバマは中国が大好きだから」の記事を書いた後
「オバマ 親中」で検索したら、櫻井よしこさんのコラムがヒットした。

米外交は親中路線に変質するか

概要は、
オバマ政権が内政重視、軍事費削減を指向し、中国とうまくやっていきたいとの姿勢を鮮明にしていること、
ケリー国務長官がバリバリの親中派で、
世界最強かつ最大の米中が協力する限り、およそ全ての問題は解決される、と語り
例えば北朝鮮に対する中国の影響力を過大視していること。
そして、日本としては
米中の谷間に沈み込むことの決してないように、日本自身の力を強化する必要がある
と結論づけている。

「永遠の同盟国も永遠の敵国も存在しない」
と言われる。
また、
「最も敵にしたくない国とは同盟を結べ」
とも言われる。

アメリカとの同盟関係を「いいなり」「ポチ」と嘆く人達がいる。
しかしガチでやり合ったら勝てない相手とは、したたかにうまくつきあうしかない。
それが国益を守るための「外交」なのだと思う。

「したたかに」ということが最重要で
その点で安倍内閣の外交は前代未聞のレベルでよく頑張っていると思う。
ロシアやインド、ASEANからアフリカ、東欧諸国まで
技術力と経済力以上に誠実な国民性が、日本への信頼を深めていくに違いない。

米中接近も、チャイナロビーの一時的な効果に過ぎないような気がする。



以下に全文を転載させて頂く。

2013.04.25 (木)
「 米外交は親中路線に変質するか 」


『週刊新潮』  2013年4月25日号
日本ルネッサンス 第555回

4月15日、東京砂防会館で開かれたシンクタンク「国家基本問題研究所(国基研)」主催の月例研究会は人で溢れていた。論者は国基研副理事長の田久保忠衛氏、同企画委員で産経新聞特別記者の湯浅博氏、米国で長年過ごした前民主党衆議院議員の北神圭朗氏、それに私である。テーマは「米は変質するか―4月28日主権回復の日、日本の対処は」だった。

折しも米国務長官、ジョン・ケリー氏が韓国、中国歴訪後に来日した。東京での氏の一連の会見も併せ読みながら、米外交を展望してみたい。

セミナーでは、まず田久保氏がざっと以下のように問題提起した。

政権2期目のオバマ大統領の政策は国際社会の紛争から可能な限り手を引き、米国内問題を優先するというものである。これまで日本をはじめ多くの国々が米国の軍事力によって維持される世界秩序に依拠しながら、自らは軍事費を抑制しつつ福祉や医療、教育などの国内政策に力を入れてきた。いま、オバマ大統領も軍事費を大幅削減し、国内政策を充実させるべく舵を切りつつある。他の普通の国同様、米国も福祉国家に向かおうとしているのである。外交においては当然、消極的に、内向きになると予想される。

ピボット(軸足)政策でアジア・太平洋の秩序と安全の維持にコミットし、対中牽制を強めていたこの3年ほどの米外交が内政重視に方向転換する結果、米国は対中融和策に傾くのではないか、というものだ。

北神氏は、米国は「道徳的に正しい国」であることに拘り、民主主義、自由、国際法遵守をあるべき基準とする国柄だと分析したうえで、軍事費の削減は民主党だけの傾向ではなく、共和党も同様だと指摘した。従来、共和党は強い米国を標榜し、軍事費削減には反対し続けてきたが、それがいま変質し、オバマ政権の軍事費削減に同調しているとの見方だ。

中国の影響力を過大視

湯浅氏は、米国は危機の度に官民共に総力をあげて問題解決に取り組んできたこと、旧ソ連にスプートニクで宇宙開発に先行されたときはアポロ計画で、「経済戦争」といわれた日本との摩擦はコンピュータ革命で、各々危機を乗り越え超大国の地位を守ってきた。いま、中国とのせめぎ合いをシェールガス革命で乗り切れるかが注目点だと指摘したうえで、共和党には極めて保守的な政治団体、ティーパーティーの支持を受ける政治家が少なくないこと、従ってティーパーティーの主張する「小さな政府論」に自ずと同調する傾向があり、国防予算削減の動きが共和党からも出るのだとつけ加えた。

いま米国は、10年で少なくとも50兆円に及ぶ歳出削減を行おうとしている。削減の最大のターゲットが軍事予算で、全削減幅の6割が軍事予算から捻出されると見られている。対中政策のみならず、外交、国防政策の見直しを迫られているのだ。

米国の対中政策は、その時々の状況によって「関与」(engagement)と「防御」(hedging)の間を行き来してきた。関与政策は、交流を深めることによって民主主義や法治などの価値観を受け入れさせようというものだ。

政権1期目のオバマ大統領は政権発足当初の1年目は関与政策をとっていたが、クリントン国務長官の考えに従い、政権2年目からは防御政策へと変化した。防御政策は対話を重視しつつも、暴走抑止に足る十分な体制を作るというものだ。それは主として十分な軍事力を構築することだが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に見られるように、中国も従わざるを得ない国際秩序を形成して牽制するのもひとつの方法である。

明確な対中関与政策論者のケリー氏が国務長官となったいま、米国が対中融和策に必要以上に傾くのではないかとの懸念が、日本のみならず、東南アジア諸国にもインドにも広がっている。

10日間の外遊の最終訪問国として日本を訪れたケリー氏はそうした懸念を払拭するかのように、東京工業大学での4月15日の演説では次のように語った。「(米国は)太平洋の一国であり、太平洋におけるパートナーシップを重要なものと受けとめ、積極的かつ持続的な関係構築を継続するというのが私のあなた方に対するコミットメントだ」。

今回のケリー長官の歴訪の最重要課題のひとつが北朝鮮への対処である。ケリー氏は歴訪の成果のひとつとして、中国が北朝鮮の非核化を実現するために、「これまでにない厳しい姿勢を見せたこと」「先例のない共同声明を発表したこと」を挙げている。しかし、北朝鮮の核及びミサイル開発を阻止するために始められた6ヵ国協議で、中国はこれまで一度も北朝鮮のミサイルも核も阻止することが出来なかった。北朝鮮は中国を筆頭に諸国の反対にも拘わらず、すでに3度の核実験を行っている。中国の北朝鮮への影響力を過大視することは危ういのである。

ケリー長官の高揚感

にも拘わらず、ケリー長官が、対北政策で中国が米国と共同歩調をとると決定したことを、驚くほど高く評価するのはなぜか。氏が北京訪問の最終日に行った記者会見からその答えが見えてくるような気がする。

時間に遅れてきた長官はいきなりこんな発言で会見を始めている。

「非常に建設的で前向きな一日の出来事を皆さんにまとめてお話ししたい。率直にいって、色々な意味で、私が期待したよりもずっと多くの分野で、殆どの分野で、いや全ての分野で、不同意よりも同意が実現した。私のカウンターパートである王(毅)外相に加えて習(近平)主席、李(克強)首相にお会いするという特典を与えて下さった中国政府に感謝する」「全ての人にとっても絶対的に明らかなのは、世界最強の2ヵ国、世界最強の2大経済国、2大エネルギー消費国、国連安保理の2大国が、国際社会の隅々の事象にまで関心を抱くとき、(この2大国の間で)相乗作用が生じるということです」

世界最強かつ最大の米中が協力する限り、およそ全ての問題は解決されると語るケリー長官の高揚感が伝わってくるような会見である。右の発言は氏が国務長官に指名され、上院外交委員会での公聴会で語ったことと同じである。日本に言及せず専ら中国について語ったその姿勢は、顕著な対中関与策であり、対中融和策だった。米国は内向きになり、かつ本格的に対中融和策に傾くと見ざるを得ない。
 安倍首相も岸田外相も、日本から見る中国外交の実態を詳しくケリー長官に伝えているはずだ。法を無視し、力に任せて他国の主権を脅かす国であると米国が気づくか否か、注意深く見守ることだ。やはり大事なのは、日本が米中の谷間に沈み込むことの決してないように、日本自身の力を強化することだ。

永遠の0(ゼロ)

百田尚樹さんの名前を初めて知ったのは
「そこまで言って委員会」にゲスト出演されていた時だった。
半年くらい前のことで
「海賊と呼ばれた男」が出版されてすぐの頃だったと思う。

話を聞いていて、国家観のしっかりした人だなと分かった。
そのうち読んでみたいなあと思った。

数日前、テレビに百田さんが出ていて
一緒に見ていた次男に
「この人、探偵ナイトスクープの構成作家なんだって。」
と言ったら
「知ってる。」

ちょっとしてから
「はい、これ。」と差し出したのが
百田さんのデビュー作「永遠の0(ゼロ)」の文庫本だった。

え~~、読んでたんだ!

昨夜晩ご飯の後に読み始めた。
どんな内容かは全く知らなかった。
最初のページでゼロとは零戦のことだと分かる。
一人の零戦パイロットを追うことで
大東亜戦争、当時の日本人、帝国海軍、カミカゼ等々が
目の前に活き活きと繰り広げられる。

面白くて面白くて、途中で止めることが出来ない。

一気に読み終えたら夜中の3時半を過ぎていた。
風呂に入って布団にもぐり込むころには、空が白み始めていた。


面白かったと同時に、涙無くしては読めない。

主人公は戦争を生き抜くために、戦闘技術を磨きエースパイロットとなる。
「お国のために命を捧げる」という建前に決して流されない。
自分は生きて家族の元へ帰るのだ!
臆病者と誹られても意に介さない。

しかし特攻のためだけに若者達に飛行訓練をする教官となり
「上達した者から戦地へ送られる」現実に苦しむことになる。

「特攻」が敵の戦闘機に迎撃され、
ほとんどの場合は敵艦隊に到達できなかったことを初めて知った。
250kgの爆弾を抱えていては敵の戦闘機と空中戦など出来るはずもない。
特攻作戦を考え実行を命令した指導部は、実際の戦闘について無知だったとしか思えない。
19歳、20歳の若者が、死を受け入れ、勇敢に散華していった。
感謝と敬意で頭が下がる。
それだけになおさら、無知な者達が組織の上層部を占めていたことが悔しい。

あの名言を思い出した。

ベンチがアホやから、野球がでけへん!

ベンチ=指導部がアホなのが、日本の最大の弱点なのかもしれない。


次男は中3の時にこの本を読んだそうだ。
本屋で帯の文章につられて買ったのだとか。
次男も一気に読んだそうで、
もうちょっと大人になったらまた読み直したいと言っている。

オバマは中国が大好きだから

今日から定期試験の次男が午前中に帰宅した。

一緒に昼ご飯のパスタを食べながら、TVのニュースを見ていたら

サイバー攻撃に関してアメリカ下院情報委員長が
「サイバー攻撃に資産凍結などの対抗措置を執るための法案を提出した」
ことを明らかにし、中国を強く非難した。
習近平-オバマ会談でも、サイバー攻撃が議題として取り上げられる。

とのニュースが流れた。

なんかサイバー攻撃の60%が中国語のパソコンかららしいよ?

と私が昨日のニュースで聞いたことを話すと、
次男がぼそっと言った。

「オバマは中国が大好きだから。」


安倍総理は価値観外交をよく口にする。
それは理念を優先するか、(当面の)実利を優先するかでいえば
理念を優先するということだと思う。
ただし実利を度外視するということではなく
理念を優先することが、
長期的総合的な実利に結びつくという立場なのではないだろうか?

当面の経済的な側面、
ぶっちゃけて言えば、目先の損得、に捕らわれたら
結局は多くを失ってしまう。

価値観とはモラルでもある。
例えば「人を騙してはいけない」というモラル。

「人を騙すのは当たり前で、騙される方が悪い。」
という国でそんなモラルを語っても
「何を寝ぼけたこと言ってんの?」と馬鹿にされるだけだ。
価値観の異なる国とのつきあいには重々注意が必要だ。

オバマ大統領は私の目から見ると
理念よりも実利優先のようだ。
チャイナもコリアも理念やモラルの面では首をかしげるものがあるが
(チャイナは法治国家ではないし、コリアも法の不遡及をガン無視)
オバマ大統領にとってはそれはたいした問題ではないみたい。

諸々の事実関係を冷静に見れば
「習近平はいい人」である訳がないだろう。
ところが「習近平はいい人だから歓待して別荘で会談」するらしい。
チャイナによるいかなるロビー活動があろうとも
それで判断に影響を受ける時点で、国のトップとしてはどうかと思う。
それとも「悠久の大地、4000年の歴史(噴飯)」に甘い幻想を抱いちゃってるのかなぁ?


というようなことは、次男には一度も話したことがない。
しかし、
「オバマは中国が大好きだから。」
とバッサリ切って捨てた。

次男17歳・高校3年生。

恐るべし(汗)


以下は参考

ウイルス6割余 中国語使用機器で作成 (元記事はこちら

国の機関や企業の業務用パソコンが、メールで送られてきたウイルスに感染し、情報を盗み出される被害が相次いでいますが、東京のセキュリティー会社が、入手したメール110通余りのウイルスを分析したところ、少なくとも60%が中国語を使用しているパソコンで作られていたという結果が出ました。

東京都内のセキュリティー会社は、2010年から先月までに、国の機関や大手企業などに届いたウイルスつきのメールを114通入手し、そのすべてについて独自に分析を行いました。
その結果、ウイルスが仕込まれた文書などには別の言語が使われていても、ウイルスそのものは、少なくとも全体の60%余りに当たる71通が、中国語を使用しているパソコンで作られていたという結果が出ました。
また、ことし3月以降、防衛省の職員になりすましたウイルスつきのメールが、防衛関係者に相次いで送られていますが、これらのうち3通を分析したところ、いずれからも中国語の痕跡が見つかり、プログラムの特徴から同一犯の犯行とみられるということです。
調査を行ったサイバーディフェンス研究所の福森大喜上級分析官は「中国からの犯行に見せかけたケースが含まれているかもしれないが、日本の機密情報を狙うサイバー攻撃の多くは、中国から行われている可能性がある」と話しています。

サイバー攻撃で国の対策は
サイバー攻撃を巡っては、アメリカと中国が互いに非難しあうなど、国家間の問題の一つとなり始めています。
アメリカのオバマ大統領は、中国からとされるサイバー攻撃から政府や企業の機密を守ることに最優先で取り組むとしていて、カリフォルニア州で7日から行われる米中首脳会談で、この問題を取り上げる方針です。
一方の中国は、アメリカ政府に対して、「推測に基づいて根拠のない非難をするのは無責任な行為で、問題の解決に全くつながらない」と反論しています。
また、欧州では、NATO=北大西洋条約機構が4日、ブリュッセルで開いた国防相による会議で、サイバー攻撃に即応する部隊を創設するなど体制を強化することで一致しました。NATOを狙ったサイバー攻撃は、去年1年間で2500件にも上っているということです。
サイバー空間について、アメリカ国防総省は陸・海・空・宇宙空間に次ぐ「新たな作戦領域」と位置づけてもいます。
一方、日本政府も先月、アメリカ政府との間でサイバー攻撃への対応について協議を行いました。
協議ではアメリカ国務省の担当者が「日米で協力して対応していく必要があり、民間部門との連携を強化することも重要だ」と述べ、サイバー空間を安定的に利用するための国際的なルール作りを進めることなどについて意見を交わしました。
日本の政府も現在、国の重要な機関や防衛産業などの企業を狙ったサイバー攻撃への対策に力を入れ始めています。先月、政府は「サイバーセキュリティ戦略」の素案をまとめ、現在は政府機関だけで共有しているサイバー攻撃に関する情報を、民間のインフラ事業者とも共有できるよう改めるとしたほか、犯罪を追跡するために、通信事業者に対し、一定期間、通信記録を保存するよう求めることも検討するとしています。
防衛省も、サイバー攻撃に対処する専門の部隊を今年度末に新設する方針で、先月、その準備室を設置しました。新設される部隊では、防衛省・自衛隊のコンピューターネットワークの監視などを、24時間態勢で行う予定です。
さらに、警察ではことし4月、専門の知識を持った捜査員でつくる「サイバー攻撃特別捜査隊」を警視庁のほか、全国12の警察本部に設置しました。ウイルスを添付したメールを送りつけ、情報を盗み取ろうとするサイバー攻撃を、警察庁では去年1年間で1000件余り確認していて、新しく発足した特別捜査隊は企業とも連携し、被害を防ぐ取り組みを行うことにしています。